2020年04月05日

お話 ぼくのさんぽ2

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「やったあ。今日の獅子座は、
 恋愛運がばっちりだって。」
 ゆみ姉ちゃんが
 食べかけのトーストをふりふり、
 テレビの占いをみてさわいでいる。

「ふふん。そんなもん、
 あたるわけない、ない。」
金運が最悪だった水瓶座のお父さんは、
機嫌が悪い。

「あら。魚座は願いがかなうかもですって。
 今度の夏休みは海外旅行ってどうかなあ。
 南の島のまっ青な海で泳いだら、
 気持ちよさそうねえ。」
お母さんの声はちょっとうれしそう。

「わあ、ほんと?海?海にいくの?」
ゆみ姉ちゃんが目をキラキラさせている。
この二人は団結すると強い。

「ああ、うん。どうかなあ。夏休みって。
 これ、今日の運勢だもんねえ。
 ……さて、ごちそうさま。」
あわててがたがたと
立ち上がるお父さんをみて、
お母さんはくふふと笑っている。

「あらあ、残念。さあさあ。じ、か、ん。
 二人ともいそいで。」
「ふあ〜い。ごちそうさま。
 いってきます。」
ゆみ姉ちゃんも口をもぐもぐさせながら、
あわててランドセルを持ち上げた。
posted by suzumikawamura at 12:19| お話 ぼくのさんぽ 10話 | 更新情報をチェックする