2020年04月11日

お話 ぼくのさんぽ4

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「うーん。えい!」
背中と頭にぎゅうっと力を入れて、
体を思い切り外へ伸ばしてみた。
そのとき、手足が急にのびた気がして、
ぐんっとドアが開いた。

(やったあ、ふう。)
朝のひんやりした空気の中に立って、
一つ深呼吸。
冷たい風が、ぷうっと
ぼくのおでこをなでていった。
(へんだな)
朝独特の良いにおい
がする時間なのだけど。

それに、いつもなら
だれか走る音やおしゃべりする声が
聞こえる時間なのに、
今日は不思議とシンと静かだ。

「ふーむ。まずは、
 駅の方へ行ってみよう。」
ぼくは右足を一歩、前に出して驚いた。
なんと、自分の足に丸い吸盤が
たくさん並んでいるのが見えた。
「ん?なんだこれ。」
posted by suzumikawamura at 14:27| お話 ぼくのさんぽ 10話 | 更新情報をチェックする