2020年05月19日

お話 じまんやニョロロ2

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「変だな。石ころにでも、
 ひっかかったのかな。」
なにしろ、ながいながい体のこと。
振り向いたところで、
しっぽの先は原っぱの向こう側です。
ここから目をこらして見ても、
遠くかすんで見えません。

「しかたないなあ。確かめに戻るか。」
もときた道を、
ニョロロ、ニョロロロ〜。
半分くらい戻ったところで、
アカツメクサの花が咲いている一画が
見えてきました。
 
細くのびた低い茎の先に、
小さいぼんぼりのような丸くて赤い花が、
ぽつぽつと並んで咲いています。
(おや、だれかいる。)
 
花の間からオレンジ色の目玉が
二つ並んで見えました。
ちょうど、ニョロロの体が
ひっかかっているあたりです。
なぜだかこちらを
ギロリとにらんでいます。
見ると、オレンジ目玉は
一匹のへびでした。

「おい。ぼくの体が、
 ひっかかっているんだ。
 そこをどいてよ。」
するとオレンジ目玉のヘビは
不機嫌そうに答えました。
「いいや。何にもひっかかりは、ないさ。」

「おかしいなあ。
 ぜんぜん前に進まないぞ。
 うん?お、おい。おまえって……、
 ぼくのしっぽ!」
posted by suzumikawamura at 09:38| お話 じまんやニョロロ 6話 | 更新情報をチェックする