いちばん星じゃなくていちばん雪だな」
白いひとひらの雪は、
風がないのにちらちらと揺れてみえます。
ゆっくりゆっくり。
「いちばん雪、たべちゃえ。あ〜ん」
そうたは、丸めていた背中をぴんとのばし、
空に向けて大きな口をあけました。
「だめだめ!たべないで。よくみてよ」
突然、目の前の雪が小さな声でしゃべり出しました。
「うひゃっ」
驚いたそうたは、まるで小猿のような叫び声をあげ、
そのまま冷たい歩道にしりもちをついてしまいました。
〜つづく
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