2015年12月28日

海の底でのむソーダ水 7

船長は大慌てでグラスを放り投げると、
奥に見える扉にむかって走り出しました。
「おおい、船が沈むぞ。みんな、にげろ〜」

あふれる緑色の波が
潜水艦の床をうねりだしました。
(ひゃああ)
あわてて、とんと飛び上がったことちゃんは、
よろけて後ろに座り込みました。

しりもちをついたことちゃんの横に、
本棚に並んでいた9冊目の本が
ばさりと落ちました。
ここはいつもの図書館の中。
児童書コーナーには、
他に人がいなくてしんと静かなままです。

ぽうっと熱くなったほっぺたを
両手ではさみ、ぎゅっとおさえると、
ことちゃんの手のひらから、ふんわり
メロンソーダの香りがしました。

〜つづく(7/12)

posted by suzumikawamura at 09:17| お話 海のソーダ水 12話 | 更新情報をチェックする