2015年12月27日

海の底でのむソーダ水 6

ことちゃんはおかしくてたまりません。
船長がみている宝の地図は、
ことちゃんが住んでいる町の地図。
そして本を開いた形の記号はこの図書館でした。
(ぷっ、簡単)

「ん?だれだ。誰かのぞいているのか!」
船長は、グラスをもった右手をぐんと振り上げて
大きな声でどなりました。
振り向いたはずみで、
背の高いグラスの中のソーダ水が
ぴしゃりとはねました。

すると、それが合図のように、
部屋の壁に並んでいた箱がぐらりとたおれ、
ガラス瓶の割れる音が響きました。
緑色の甘い香りのソーダ水が、
とぷとぷとあふれだしました。

ガチャガチャ、ドドン、ザザー。
「えっ?うわあ、たいへんだ!」

〜つづく(6/12)
posted by suzumikawamura at 11:15| お話 海のソーダ水 12話 | 更新情報をチェックする

2015年12月25日

海の底でのむソーダ水 5

(うわあ、それにしても、
 あんなにたくさんのソーダ水。
 いくら潜水艦でも、
 瓶の重さで沈まないのかなあ)

本の中に出てくる船長は、
メロンのソーダ水が大好きでした。
いつでも飲めるようにと、大きな木箱に
たくさんのソーダ水の瓶をつめこんで、
潜水艦の自分の部屋いっぱいに並べていました。

船長は、その部屋のまんなかに立ち、
壁に貼った宝の地図をみつめて
何か考え事をしている様子です。

左手で銀色の長いあごヒゲを
もしゃもしゃとひっぱりながらつぶやきました。

「この形は…。はて、何のしるしだろう」

〜つづく(5/12)
posted by suzumikawamura at 16:31| お話 海のソーダ水 12話 | 更新情報をチェックする

2015年12月23日

海の底でのむソーダ水 4

すると、細い隙間の向こうに、
ゆれる人影がみえました。
なんだかへんてこな形の
大きな帽子をかぶった男の人が、
長い銀色のヒゲを自慢げになでています。

右手に持ったグラスの中では
緑色のソーダ水が
シュワシュワと泡をたてていました。
(すごい!海賊船の船長!)
潜水艦に乗って、宝物をさがしている海賊です。

ソーダ水が大好きな船長は、
一年中潜水艦にのって
ソーダ水のような海の底で暮らしています。
けれど、海賊をするには
どう考えても
不向きな潜水艦に乗っているので、
いつも失敗ばかり。

だって海の底にいる潜水艦ですから。
扉をあけて他の船にのりこむという事も
簡単にはできません。
それでも宝の山をさがして海を旅している、
そう、『海賊島探険隊』海賊船の船長です。

〜つづく(4/12)
posted by suzumikawamura at 09:03| お話 海のソーダ水 12話 | 更新情報をチェックする