
「だいたいね、ロロ。
ぼくは、本当のことを
言っているだけだよ。」
「そう思うのならね、ニョロ。
相手の話を聞いてみたらいい。
自慢話じゃない楽しい話が
たくさんあるさ。」
「でもどうやって?むずかしいよ。
自慢話じゃないなら、
ロロはいったい何の話をするんだよ。」
「わたしはね、
好きな花のこととかしゃべるよ。」
「へえ。何の花?」
「そりゃあ、へびいちご。」
「ぷっ。花じゃなくて、
イチゴが好きって事じゃないの?」
「はっはっは。そうかもね。
じゃあ、ニョロの好きな物は?」
「ぼくは、そうだなあ……。」
野原の真ん中で、
おしゃべりは続きます。
アカツメクサの花達は、
2匹の楽しそうな様子を、
うふふと笑って見ていました。〜完